幻花

降りてくる

それは鸚鵡の翼

あるいは調香からうまれる

花弁の眠り

放たれたロータスは軌道をたどり

アラビアの太陽を誘惑する

望むものすべてにそそがれる

儚いきらめきを

頭脳の塔より察知できるものは

やがて視ることになるであろう

時空の微睡みに交叉する

幻の眼

天空をおおいつくす

眩い鯤の姿を

 

2003.2.1